今日は「コーチング」のお話です。
「コーチング」のお話と言っても、詳しい解説をするわけでも、細かいノウハウを伝授するわけでもありません。
そういったお話はネットで検索すると数えきれないほど出てきますので、その道の専門家にお任せします。
むしろ今日は、そういう類を少しかじってみたけど使いこなせず、結局使わないままになっちゃってるという方に向けて、代替案を提起したいと思います。
使えている方には的外れな話になりますので、ご了承ください。
意識することを、1個に絞る
新しいこと、やり始めのこと、専門分野でないこと、得意でないこと、…
「コーチング」に限らず、どんな物事でもそうですが、意識する項目(ルールやノウハウ、コツなど)が多いことで実践・継続できない場合には、その数を絞ることが重要です。
「どのくらい絞ればよいのか?」
もちろん人によりますが、
10個より5個。
5個より3個。
3個より2個。
2個より1個。
2個や3個でもよいですが、それによって実践・継続が難しそうであれば、1個に絞るのが確実です。
いろいろ手を出したいところをグッと我慢して、実践・継続にもっとも影響を及ぼすエッセンスを見極めて、1個に絞ります。
今日は「自己コーチング」だけ
意識することを1個に絞るという流れなので、今日のお話は「自己コーチング」だけにします。
自分以外の人とのコミュニケーションで「コーチング」を採り入れたい方も多いかもしれませんが、「他者へのコーチング」より「自分自身のコーチング」の方がやりやすいことも加味して、「自己コーチング」からにしましょう。
「他者へのコーチング」については、またの機会に。
書く!
「自己コーチング」のポイントは、書く!
それだけです。
実践・継続にもっとも影響を及ぼすエッセンスとして、書くことだけを考えます。
メモ紙でも、手帳でも、コピー用紙でも、ノートでも、…
何でもよいです。
書けるものに書く。
書く内容にも、あえてルールをつくりません。
自分の考えていることを書く。
気になっていることを書く。
不安なことを書く。
思いついたことを書く。
心に響いたことを書く。
…
何でもよいです。
いつ、どんな状態で書いても構いません。
考える時間を取って、いろいろ考えながら書いてもいいですし、
他事をやっている時に、ふと思いついたことを書いてもいいです。
白紙の紙とにらめっこして書いてもいいですし、
本を読んだり、動画を観ながら浮上してきた思いを書いてもいいです。
毎日でなくても、定期的でなくても、しばらく日にちが空いても構いません。
それらを気にして負担になってやめてしまうくらいなら、気にしないことです。
しばらく空いても、久々に、また書き始める。
ただそれだけのことです。
思うがままに書く。
まずは、書くことを日常にするのが第一です。
書いて、どうするのか?
それも最初はあえて決めません。
書くことだけを考えます。
書くと、自分が書いたものを見ちゃいますから、特に決めなくても
自分の考えを俯瞰し、客観的に認識することに慣れていきます。
また、自分が書いたものを見たり認識したりすると、自然と何かを感じちゃいます。
何かを感じると、自然と次の展開が生まれてきます。
少し先のことは、ひとまず自然な展開に委ねましょう。
そうは言っても、先の見通しをもう少し立てておきたい、プラスアルファの情報を入れておきたいという場合には、書くことの実践・継続を妨げない範囲にセーブしましょう。
その上でやってみて挫折ぎみになったら、また書くことだけ考えましょう。
少し解説します。
「コーチング」とは何か?
ネットで調べてみると、この問いに対する回答だけでも、いろんな解説が出てきます。
一般的な解説、詳しい解説は、そちらにお任せします。
私が考える「コーチング」の本質は、「当事者が自分の考えを俯瞰できること」です。
ですので「コーチング」は、「当事者が自分の考えを俯瞰できる」よう、「俯瞰を促進する働きかけをすること」です。
今日は「自己コーチング」に絞っていますので、「自己コーチング」の本質で言えば、「自分が自分の考えを俯瞰できること」ですね。
また「自己コーチング」は、「自分が自分の考えを俯瞰できる」よう、「自分で俯瞰を促進する働きかけをすること」となります。
先ほどお話しした書くことは、「俯瞰を促進する働きかけ」に当たります。
それをすることで、「自分が自分の考えを俯瞰できること」への流れをつくっています。
体系的な「コーチング」手法が必要なのか!?
「コーチング」について少しだけ解説しましたが、私たちの目的は、体系的に確立された「コーチング」手法をすることではありません。
あくまで仕事や経営において成果を出す目的のために、必要なことや効果的なことを採り入れたいだけですよね。
本来のそもそも論で言うと、まず仕事や経営の現場感覚から
『当事者が自分の考えや行動を振り返ること無しに、
当事者が現状把握や現状分析をして、
当事者が適切に対処していくことはできないなぁ…』
と、問題意識が芽生えてきます。
そして感覚的に
「当事者が自分の考えを俯瞰できること」や、
「当事者が自分の考えを俯瞰できる」ような「俯瞰を促進する工夫」
の必要性を感じ始めます。
それは自分の場合でも、他者に関してでも同様ですが、
それが自分の場合であれば、自分を振り返って、内省して、俯瞰しようとする流れに向かいます。
しかし頭で考えているだけでは深く掘り下げられないので、今度は紙に書くなど試行錯誤して、掘り下げて考える工夫に向かいます。
それでも難しい場合には、誰かの力を借りるかもしれません。
その効用を実感したら、今度は他者に対して、自分が対話相手になろうとするかもしれません。
こういった自然な流れと「コーチング」手法の一部に通ずる点があるため、感覚的に「コーチング」というものに関心を持ったりするのですが、いざ体系化された「コーチング」手法を実践するとなると、扱う情報がやけに多いため、なんとなく挫折してしまいます。
その結果、感覚的に必要と感じていたことまで手つかずになってしまいます。
「コーチング」を生業として取り組む人は別として、「コーチング」手法を隅々まで実践しようとする必要はありません。
少なくとも、それによって全て投げ出してしまうくらいなら、部分的に採り入れるだけの方が増しでしょう。
体験上、必要と感じていることがあるなら、「コーチング」手法に関係なく、単なる工夫としてやってもよいですよね。
「コーチング」手法には挫折ぎみでも、体験上の工夫まで挫折する必要はありません。
私は「自己コーチング」をやって欲しいというより、「自分が自分の考えを俯瞰できる」ような「俯瞰を促進する工夫」をやって欲しい思いがあります。
そして、これという工夫が決まっていないのであれば、是非書くことをやって欲しいですし、断続的にでも続けて欲しいです。
最後にもう一度
後半でちょっと話し過ぎて、ポイントの意識が薄まってしまったので、最後にもう一度。
自己コーチングのポイントは、書く!
(=「自分が自分の考えを俯瞰できる」よう、「自分で俯瞰を促進する工夫」が、書くこと)
それだけです。
是非、書くことを日常に採り入れて欲しいと思います。
ピンと来ない方は聞き流してくださいね。